これ、通れば勝ちです

アニソンの話したり遊戯王の話したりします。

【遊戯王】OCGドラグーンモンスターズの対策を考える【12選】(1/7追記あり)

お久しぶりです。二郎です。

今回は遊戯王のトピックです。

アイマスの近況では、ゆくM@SくるM@Sの15周年PVで泣き散らかしました。

さて、本題ですがこいつを見てもらいましょう。

デンッ

 

ドラグーンオブレッドアイズの画像

こいつ出しときゃ勝てる

先日発売されたLEGENDARY GOLD BOXの目玉《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》(以下「ドラグーン」と略記)ですね。

こいつがアナコンダから出せるだのうんぬんは、アナコンダの情報が出た時期から様々な場所で取り沙汰されているので割愛します。

今回取り上げたいのは、「ドラグーンを出された時、如何にして処理、対応するか?」です。

遊戯王wiki等に載っていなくとも、複数種類の採用でドラグーンを仕留める可能性を秘めたカードを紹介していこうと思います。

 1.「なぜ刷った」の答え

本題に入る前に、この年の瀬にKONMAIが、なぜこのようなあまりにも強いカードを生み出してしまったのかについて考察(という名目の推測)しようと思います。「うるせえ!御託はいいからとっとと対策教えやがれ!!」という早漏方は読み飛ばしてください。

あまりにも強いことを確認するためにテキストを確認してみましょう。

「ブラック・マジシャン」+「真紅眼の黒竜」またはドラゴン族の効果モンスター
①:このカードは効果の対象にならず、効果では破壊されない。②:自分メインフェイズに発動できる。相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。この効果は1ターン中に、このカードの融合素材とした通常モンスターの数まで使用できる。③:1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にして破壊し、このカードの攻撃力を1000アップする。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベースより引用

まず、①の耐性が強すぎる。通称「マジェスペ耐性」と呼ばれるやつですね。

僕が最初効果を流し読みしてた時は、「まあ《精神操作》かなんかで無効効果打たせればええやろ(鼻ほじ)」みたいなことを思ってたんですが、《精神操作》は対象にとるんですよね。危なかった。

この耐性のおかげで戦闘以外で処理する手段が非常に限られます。

 

続いて②の効果。エラッタ前破壊輪(相手だけ)もしくはD-END、ヴォルカザウルスの効果ですね。

奇しくも《Dragoon D-END》とは「ドラグーン」、効果と被る点が多いですね。

しかもターン1どころか素材にした通常の数まで使える、という大盤振る舞いにもほどがある回数制限の仕方となっております。もちろん、「真紅眼融合」で出した場合は、必ず2回打つことが可能です。

この効果、先に並べたD-END、ヴォルカとは決定的に違う点が2点あります。

それが対象を取らない破壊である点と、効果使用ターンの攻撃制限が皆無という点。

自分は対象に取られないくせに、破壊効果は対象取ってこないんですよ。バイトにシフト外労働押し付けるくせに自分は定時に帰ろうとする僕の元バイト先の店長かお前は。

伸ばすなら伸ばすでお前も残れ。定時に帰りたいなら俺もシフトまでで切り上げさせろ。

話が変わってきましたが2つ目の相違点、これも凶悪が過ぎると思います。だって攻3000のモンスター1体並んでたら直接攻撃含めて6000ダメージ、2体なら9000、カード効果で抗おうものなら+1000、ヴァレルソード君が可愛く見えてくるよ。

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うそ~、わたし可愛い~?

もしドラグーン出されて1ターン耐えたとしても、そいつを自ターン中に処理できなければほぼ詰みです。

③の効果、これがもう辛い。

手札一枚捨ててあらゆるカードの発動無効。しかも打点1000永続上昇。

控えめに言ってムリ。

しかも発動無効なのでダメステにも好きなタイミングで発動可能。アストラムとも相打ち(正確にはアストラム効果無効→アストラム破壊時効果で対象取らずにバウンス)に持ち込める。

この効果、モンスターしか止められず、使うたびに打点が下がっていくアポロウーサちゃんが見たらどう思うでしょうか…?

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一時期この娘に団結の絆つけるデッキ組んでた

今のトップ環境を見ていると、展開系ではサベージ、クリマクス、ロアーのような範囲の広いカウンター系のカードを入れるのがほぼ当たり前です。メタビ寄りであっても神の宣告は3積みできますしね。

ただ、これらと比べて出す手間、コストがあまりにも軽いように感じます。何かコストに対する侮辱を感じます。

サベージはシンクロでありながらも墓地にリンクを必要とし、クリマクスやロアーのようなカテゴリでサーチの効くカウンター罠は発動する際、場にそのカテゴリのモンスターを必要とします。神宣は重いライフコストを必要とします。

その点ドラグーンは下準備ゼロ、こいつと手札1枚でカウンター態勢が整います。

ちなみにこのカード、「融合召喚でしか特殊召喚できない」等の召喚制限が一切かかっていません。

出すだけなら《やぶ蛇》や《デビル・フランケン》などでも出せます。その場合、通常モンスターを素材にしていないので②のヴォルカ効果は使えませんが、カウンター効果は使えます。そんな3000打点が立っているだけでも威圧には十分でしょう。

 

テキストのおさらいはこんなところ。では、なぜKONMAIはこんなカードを刷ったのか?

おそらくは第10期、リンク召喚及び新マスタールールの制定による売上減少が一つの原因であると思います。

9期末期のペンデュラムや十二獣でのインフレを抑えるために、リンク召喚は制定されました。しかし、今まで出来ていたことが出来なくなる、エクストラに余計なカードを入れないとエースカードが出せない、等の理由で引退者が続出。国内TCGシェアトップをDMに明け渡すこととなりました。リンクマーカーが複数並んでいないと機能しないモンスターもいたことから事実上のスタン落ちであり、持っていなければ勝負にならないとされる手札誘発も入手が難しいためポケカのように新規参入を増やすことにはつながりませんでした。

その後リンクヴレインズパックやブースターを通して、出しやすい、かつ次の展開へつなげやすい汎用リンク2が増えたことで、リンク召喚が加速化し、リンクデッキが台頭するようになりました。また、複数マーカーが無いと動かしにくいテーマを補強するリンク体も多く出ました。

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未だにリンクによって強化されていないテーマ、カテゴリは数え切れないほどありますが、あるカテゴリも以外にもリンク体が来ていません。

それこそ初代デュエルモンスターズの主人公とライバル、闇遊戯と海馬デッキの「ブラック・マジシャン」「ブルーアイズ」カテゴリです。

もちろん、カテゴリではなく大まかに見たデッキタイプでの強化は来ています。例えばブラマジであれば【魔法使い族】という括りで《魔導原典クロウリー》、最近では《神聖魔皇后セレーネ》がいますし、青眼は人気の高い【ドラゴン族】という括りで《天球の聖刻印》、《守護竜エルピィ》、《ドラグニティナイト-ロムルス》らがそれにあたるでしょう。

なぜブラマジ青眼のリンク体が出せなかったのか?答えは単純です。

「闇遊戯も海馬もリンクモンスターなんて使ってないから」です。

今まで闇遊戯や海馬が使っていないサポートカードは無数にあります。ですが、それはまだメインデッキに入るカードであったり、融合体の強化版であったりと、「デュエル中にカードを創造する」ことすら起こりうる遊戯王という作品を考えればまだ許容できるものでした。

ですが遊戯が海馬とのデュエル中に突然「俺は魔法使い族2体でリンク召喚!」などと言い出したらどうでしょう?感じ方は人それぞれなので押し付けることはしませんが、僕はちょっと嫌です。

青眼のシンクロ体、ブラマジのエクシーズ体なども存在していますが、それらが嫌であれば採用しない構築というのも考えられます。

ですがテーマを強化するリンクモンスターというのは、エースモンスターというよりは「デッキを回していくための潤滑剤」的な立ち位置にあり、シンクロやエクシーズに比べて簡単に出せる設計が多いです。

例えばの話、ブラマジを強化するリンク体が来るとします。おそらく、魔法使い族2体で出せ、リンク召喚成功時にブラック・マジシャン又はそのカード名が記されたカードをデッキから手札に加える、墓地に落とす、効果を適用する…などの効果が付くでしょう。

ブラマジデッキを組んでいる人からすれば喉から手が出るほど欲しいテキストになるでしょう。しかし、全てのブラマジデッカーが納得するとは限りません。だって、遊戯はリンクモンスターを使っていないのだから。ブラマジのエクシーズ体すら入れたくない人は、エクシーズ体を使わない、融合寄りの構築にすればいい。それと同じでリンクがあっても使わないという選択肢は無論あります。

けれどその世界線でそうしたデッキが対戦したあと、プレイヤー同士の対戦で次のような会話が起こり得ます。

「対戦ありがとうございました。ブラマジデッキだったようですが、新規のリンクは使わないんですか?」

「いやあ、ちょっとリンクは入れたくなくて」

「それでも、入ってた方が回しやすくなると思いますよ」

 そう、シンクロやエクシーズは入れても入れなくてもあまり変わりませんが、リンクは入るだけで異様に回しやすくなることが多いです。

リンク不採用というこだわりが、そのデッキを回す上での枷になるということです。

 

こういった事態が起き、原作や遊戯王DMファンからの批判が来ることを恐れて、リンク体は出せなかったのだと踏んでいます。

話を現実の10期に戻します。長いとも短いとも言い切れない10期も終わりが近づき、インフレと規制を繰り返した結果、遊戯王の売り上げはやや回復傾向にありました。

環境では展開系リンクとしてオルフェゴール・サラマングレイト・未界域・ドラゴンリンク。エクストラを使うメタビとして閃刀、サンドラ。メイン寄りメタビとしてトリックスター、オルターガイスト、真竜、サブテラーなど。9期末期と比べると実に群雄割拠の良環境になっています。

KONMAIは年末商戦に向けて、いわゆる「年末箱」に収録するカードを考えたことでしょう。遊戯王に限らず、TCG商品が売れるには「CSでも通用するような強いカード」か「強くはないが、そのTCGファンが欲しいと思うようなカード」の2つの条件のうちいずれかは必要となります。そういう意味では、ガチプレイヤーも、ファンプレイヤーも欲しがるカードを作らなければなりません。

ただ、売れ行きが回復したとはいえ、アニメVRAINSは打ち切りという形で終わったとされています。リンク召喚による1デュエルの中でのモンスター展開にかける部分が多くなり、1試合のターン数減少や、それに伴う合間合間のストーリーの短縮が全てを物語っていました。VARINSを見て遊戯王を始めてみたいと思う小学生は両手で数え切れると思います。

アニメ最新作の人気が芳しくない。となれば必然、歴代最高人気作、原点にして頂点、遊戯王DMの主人公闇遊戯のエースモンスター「ブラック・マジシャン」を大幅強化したカードを作ろうとなったのです。

とはいえ先述のとおり、ブラマジのリンク体で強化するわけにはいきません。ではメインデッキに入るカードを追加しよう、となりますが、メインの強化は9期にも行われています。これ以上はやや過剰といってよいでしょう。

その結果、ブラマジの融合体を、単体で超絶強化するしかなかったのです。

 

という、ドラグーンが生まれた経緯を妄想込みで語り散らかしてみました。

これを書いた意味はKONMAIへの批判も若干はありますが、同時に、《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》というカード自体には何の落ち度も、責任も無いということです。このカードデザイン自体は好きです。僕は年末箱を1箱開けて1枚も出ませんでしたが、遊戯王DMファンの一人としてはドラグーンの20thシクが出ても売らずに保管していたと思います。

ハリの記事でも似たようなことを書きましたが、ドラグーンを使う人、ドラグーンを使えない人、ドラグーンというカードそのものを非難するようなことは、一人のOCGファンとして、プレイヤーとして言ってはならないことだと考えています。

2.KONMAI立超魔導竜騎士大学、傾向と対策

またお前か、トリックスター

 僕は先日、都内の某ショップでの店舗予選大会で、実際にこのドラグーンを主軸としたデッキと対戦しました。僕は【融合軸サラマン】で挑みましたが0-2で敗れました。(エアプでこういう記事書くなんてどうかしてるぜ!)

 Twitterなどで普段から店舗大会優勝デッキを見ている人はご存知のとおり、結果を残しているのは【トリックスター】との混成タイプが多いです。

その理由を僕なりに考察してみると、

まず、エクストラにアナコンダとドラグーンを入れる都合、エクストラ枠が余りがちなデッキに出張しやすいです。この時点で、オルフェやサラマンのような展開系は除外されます。閃刀も、EXゾーンにドラグーンを出せれば強そうですが、アナコンダを使うとメインゾーンに出さざるを得ず、閃刀魔法が腐る点で相性は良くないでしょう。

次に、表側モンスターを2体並べやすいかどうかです。アナコンダをリンク召喚するには効果モンスター2体が必要となります。【サブテラー】はキーカードである《サブテラーの導師》につながる始動札が多いのが特徴ですが、展開力は乏しく、《サブテラーの妖魔》の効果処理としてサブテラーモンスターを裏側守備表示にしなければならない点で難しいでしょう。同様に、展開手段がアドバンス召喚に寄りがちな真竜も、真竜以外の展開札を用意しないといけません。

そうなるとオルターガイストかトリックスターかとなります。始動札で考えると、1月から《オルターガイスト・メリュシーク》が準制限になるオルターは《オルターガイスト・マルチフェイカー》につながるカードが5枚と厳しい一方、今回規制なしのトリスタで《トリックスター・キャンディナ》につながるカードは《トリックスター・ライトステージ》3枚と《テラ・フォーミング》含めて6枚。この差はかなり大きいです。また、オルターではマルチフェイカーの展開効果を使うとオルターしか出せない制約が付くのに対し、トリックスターではキャンディナからリリーベルまたはキャロベインをサーチすることでそのまま特殊召喚アナコンダに繋げることができます。

また、アナコンダ経由で出す場合2000のライフコストがかかります。公認大会の場合、エクストラターンに入った場合のLPの大小による勝敗等も考えると、この数値は決して無視できるものではありません。他の展開が容易なテーマと比べて、バーンの備わっているトリックスターアナコンダドラグーンを搭載するのにとても理に適っていると言えます。

まだ登場して一ヶ月も経っていませんが、大会で【トリックスター】と当たった場合、ほぼアナコンダドラグーンがあると思っていいと思います。

ちなみに僕が当たった方もこの【トリスタドラグーン】でしたが、アナコンダだけでなく《レッドアイズ・インサイト》による《真紅眼融合》サーチ、《真紅眼の飛龍》落しによるドラグーン蘇生と、かなりドラグーンを出すことに特化した構築になっていました。【トリックスター】の必須パーツが少ない点もこういった特化構築が組みやすい理由の一つでしょう。

(そういえばトリックスター君さあ…オルフェゴールが環境出始めてからもトロイメア展開に加担してたよねぇ…?)

 出されてからでも、間に合うのかッ!?

さ~あようやく本記事の本題、メインディッシュです。

相手にドラグーンを立てられた場合、どう処理するのが正解か?

早い話、デッキによってはきちんと対策を講じていないとマジで詰みます。

 

現状、着地してしまったドラグーンを手札消費1枚で処理する方法はほとんど存在していません。

何しろこいつ自身に発動無効効果が備わっているため、耐性をすり抜けるようなカードを発動したところで無効にされ、打点上昇に加担してしまうのがオチだからです。

対策カードNo.1《冥王結界波》

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負けるな~、ハデキュア~!

EXTRA PACK2019でニビル、ジャッカロープと同じウル枠でハズレ扱いだったこいつが、まさか高額買取リストに並ぶとは…つくづく遊戯王って面白いですよね。

僕はEXTRAを2箱開けたのですがウル枠結果がリダン、ビッグフット×2、そしてシクのこいつでした。最初カードラッシュで100円くらいの買取で泣きそうでしたよ。

このカードの発動に対してモンスターの効果は発動できない。①:相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベースより引用

モンスター効果をチェーン発動できない、という点でドラグーンのカウンターを無視して効果を無効にできます。対象耐性と効果破壊耐性は永続効果なので、無効にしてしまえば《サンダー・ボルト》でも《ダイナレスラー・パンクラトプス》でも破壊することができます。

注意すべきは、このカードの発動時に封じられるのはモンスター効果のみである点。おそらくドラグーンを使う側もこのカードを十分に警戒してくるはずです。スタンバイフェイズに《魔封じの芳香》、《王宮の勅命》などで魔法対策を敷いてくることは十分考えられます。

対策カードNo.2《超融合》

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遊戯と城之内君の絆のカードを、十代とユベルの絆(を結んだ)カードで取り込もう!

このカードの発動に対して魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。①:手札を1枚捨てて発動できる。自分・相手フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

遊戯王 オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ - カードデータベースより引用

先述の相手の魔法対策をすり抜けられるのが、やはりこの《超融合》になります。

スタンバイ魔封じ、勅命に対してこのカードをチェーンすることであらゆる耐性、カウンターを無視して素材にしてしまえます。

問題は場の融合素材とエクストラに仕込む融合召喚先の確保です。相手がアナコンダでドラグーンを出している場合、融合召喚先は《沼地のドロゴン》または《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》、《捕食植物ドラゴスタペリア》あたりになるでしょうか。ただ、相手が素引きした《真紅眼融合》からドラグーン単騎で番を渡してきた場合、自分場に闇属性がいないと使えません。とはいえ、アナコンダルートも考えるとあまり入るデッキを選ばない対策だと思えます。

戦士族主体のデッキであれば、《真紅眼融合》で特殊召喚したモンスターはカード名が《真紅眼の黒龍》扱いとなることを利用して、《真紅眼の黒刃竜》にしてしまうこともできます。戦士主体でなくとも、エクストラ枠をさらに使いますが非同名2体で出せるリンク2《剛炎の剣士》を採用することで単騎ドラグーンも処理できます。

注意点として、手札コストが要るためやはり1枚では処理しきれない点。また、このカードもアナコンダでデッキから打つことが出来ますが、その場合効果を適用するだけなので、「チェーン出来ない」ルール効果は無視され、アナコンダの効果発動にドラグーンのカウンターが飛んできます。とはいえこれはドラグーン側からすれば無視できないマストカウンターであるため、おとりとして発動、無効にされればアナコンダ特殊召喚不可誓約もかからないのでその後に展開し、アストラム、ヴァレルソードなどで戦闘破壊を狙うのも十分考えられます。

対策カードNo.3《サイバー・ドラゴン》&《キメラテック・メガフリート・ドラゴン》

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こうしてみるとGX出身カードって容赦ないカード多いな

サイバー・ドラゴン」モンスター+EXモンスターゾーンのモンスター1体以上
自分・相手フィールドの上記カードを墓地へ送った場合のみ、EXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。このカードは融合素材にできない。①:このカードの元々の攻撃力は、このカードの融合素材としたモンスターの数×1200になる。

サイバー・ドラゴン】寄りになりますが、《サイバー・ドラゴン》または場でサイバー・ドラゴン扱いとなるモンスターを用意できればメガフリートの融合素材とすることでようやく手札1枚で処理できます。本家《サイバー・ドラゴン》ならば召喚権を残したまま処理できるので、巻き返しを狙いやすいでしょう。

こちらも魔封じ勅命をすり抜けられますが、ドラグーンがEXモンスターゾーンに出ている場合に限られ、アナコンダから出たドラグーンには対処できません。アナコンダで出ていることを前提とする《超融合》とはある意味対極のメタカードといえるでしょう。

え、サイドラ着地時に《虚無空間》を打たれたらどうするって?

諦めましょう。《サイクロン》も無効にされます。

また、20年4月からのマスタールール適用下ではEXゾーンでなくメインモンスターゾーンに融合モンスターを出せるので、今から3か月限定の対処法となることには気を付けましょう。(まあ4月にアナコンダドラグーンが生きてるとは思えないけど)

対策カードNo.4 懐獣

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①:このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。②:相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。③:「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。④:相手が「海亀壊獣ガメシエル」以外の魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを2つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし除外する。

リリィィィィィスッ!!!!説明不要ッッ!!!!

とはいえ一応解説しておきます。現代遊戯王では強固な耐性を備えたモンスターが登場する度に、サイドからこの懐獣たちが駆り出され、シンゴジラも彷彿とさせる無人在来線爆弾アストラムやヴァレソで殴り殺すのが常態化している節があります。

とはいえドラグーンが効果モンスター2体から簡単に出せることを考えると、サイドでなくメインに2枚は差しておいていいのかな、とは思います。

1月から《妨げられた壊獣の眠り》が無制限になりますが、対象を取らないとはいえ破壊効果なのでドラグーン自体は処理できません。

対策カードNo.5 《皆既日食の書》、《闇の護封剣》
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①:フィールドの表側表示モンスターを全て裏側守備表示にする。このターンのエンドフェイズに、相手フィールドの裏側守備表示モンスターを全て表側守備表示にし、その後、この効果で表側守備表示にしたモンスターの数だけ相手はデッキからドローする。

 

このカードは発動後、2回目の自分スタンバイフェイズに破壊される。①:このカードの発動時の効果処理として、相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、そのモンスターを全て裏側守備表示にする。②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターは表示形式を変更できない。


ドラグーンを戦闘以外で突破するとなると、「対象を取らない除外」「対象を取らない墓地送り」「対象を取らないバウンス」のいずれかになるでしょう。とはいえ、そうした効果を持つカードは発動にカテゴリ等の条件、コストもかかることが多いうえ、ドラグーンのカウンター効果をチェーンされるため無駄骨になりやすいです。

「なに、強いことが書いてあるのなら、裏返してしまえばいいじゃないか」

ジョ、ジョー〇ター卿!!??

そう、「対象を取らない表示形式変更」ならば、発動条件もなく手札1枚消費で済ませることが可能です。これが可能な魔法カードは、《アースクエイク》(表側守備)《皆既日蝕の書》《闇の護封剣》が該当します。(闇護封は試合中に裁定変わるかもしれんが)

特筆すべきは《皆既日食の書》です。これは他の2枚と違い速攻魔法、スペルスピード2であることから、ドラグーンの発動無効効果にチェーンすることが可能です。

ドラグーンを守備にすることで、発動無効効果を通しても守備力は変化しないため、攻撃力2500を超えるモンスターで戦闘破壊に持ち込むことが出来ます。また裏側にすることで対象耐性及び効果破壊耐性付与の永続効果も外れるため、あらゆる手段での除去が可能となります。未だに準制限ですが《ダイナレスラー・パンクラトプス》での戦闘、効果破壊両方に対応します。

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裏にしちまえばこっちのもんだぜ!

このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスター1体をリリースし、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。

また、《皆既日蝕の書》の相手ドローデメリットに関しても、ドラグーン使用側からすれば《真紅眼融合》の誓約上ドラグーン単騎の盤面になりやすく、アナコンダを経由したところでアナコンダはリンクなので裏守備にならず、ドラグーンさえ処理してしまえば1枚も引かせずに番を終わらせることが出来ます。11年前に刷られたカードがこんなとこでピンポイントメタになると誰が想像したか…。

ただし、裏向きにする際、ドラグーンのカウンター効果は名称ターン1ではなく1ターンに1度という点には気を付けましょう。

例えば、カウンター効果にチェーンして《皆既日蝕の書》を発動し裏守備にしたドラグーンに打点が2500以下の光属性で戦闘し、ダメージ計算前に《オネスト》を打っても、その時点でドラグーンは表向きになっているので、再度カウンター効果を発動されてしまいます。

ジョー〇ター卿になって対応しても、3部のDI〇並みにしぶといので油断しないようにしましょう。

対策カードNo.6《百万喰らいのグラットン》

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このカードは通常召喚できない。自分の手札・フィールド・EXデッキからカード5枚以上を裏側表示で除外した場合のみ特殊召喚できる。①:このカードの攻撃力・守備力は、裏側表示で除外されているカードの数×100アップする。②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、リリースできず、融合・S・X召喚の素材にもできない。③:1ターンに1度、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。その相手モンスターを裏側表示で除外する。

エクストラに頼らなければ気軽に3枚採用できるカード。効果を一回打たせる前提ですが、対象を取らない裏側除外により、蘇生を封じることが出来ます。エクストラ消費は荒くなりますが名称ターン1でないので2体並べてゴリ押してもよさそうです。

対策カードNo.6.5《転生炎獣ヴァイオレットキマイラ》

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かっこいい絵違い欲しい…欲しくない?

「サラマングレイト」モンスター+リンクモンスター
①:このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、素材としたモンスターの元々の攻撃力を合計した数値の半分だけアップする。②:このカードが元々の攻撃力と異なる攻撃力を持つモンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ倍になる。③:「転生炎獣ヴァイオレットキマイラ」を素材として融合召喚したこのカードと戦闘を行うモンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ0になる。

これは決して汎用ではありませんが、僕のサラマンデッキのエースモンスターなので紹介したいだけです。皆さんこのカードをサラマン対策の超融合用で出すモンスター扱い(今だとアースゴーレムの方が主流?)してるかもしれませんが、こいつはこいつで合わせるカードと合わせればワンパンでゲームエンド級の性能を持ってるんですよ!!??

まあその話は使用デッキ紹介として次回か次々回あたりにでも

じゃあこいつをどうやって出すのか?決まってるだろこっちもアナコンダだよ。

手札にサラマン1体いればフュージョンオブファイア落としてアナコンダと融合してこいつになれます。

アナコンダの攻撃力は500なので①の効果で確実に3000打点を超えられます。

①の効果発動にドラグーンのカウンター効果を打ってくる可能性もありますが、サラマンは展開上99%墓地に《転生炎獣ベイルリンクス》が落ちます。

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サラマンのストラク2箱買った時、こいつのシク売ったら一箱分返ってきた思い出

レベル4以下のサイバース族モンスター1体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「転生炎獣の聖域」1枚を手札に加える。②:自分フィールドの「サラマングレイト」カードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

キマイラの①効果は無効になりますが、破壊はベイルリンクスを除外することで免れます。そうすると打点は2800のままですが、キマイラの②の効果により、ドラグーンはカウンターを打つと必ず打点が上がっているため、打点は2倍で5600になり上から殴り殺せます。カウンター2回までなら素の打点で足ります。また、先述の方法で守備表示にした場合も、素の打点で戦闘破壊できます。

注意点としてはダメステまでにカウンターを打たせておかないと、ダメージ計算時の打点倍化を止められるので何としても打たせる必要があります。

こうして考えるとドラグーンメタ最強候補ってキマイラでは?

ここまで書いててどうして負けたのか、プレイングの浅さで泣きそうになります。

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出される前に手を打とう

と、ここまで「相手にドラグーンを出された場合の対処方法」について論じてきました。表示形式変更等も含めればもっと多くのカードが該当しますが、ほとんどのデッキに入りやすく返しのターンですぐ打てるカードを厳選しました。

遊戯王はサイドチェンジがあるため、1戦取られても対策を徹底すれば2本取り返すことも不可能ではありません。

ここからは、自分先攻の場合に使う、あるいは伏せておくことでドラグーンを出させないようにするカードを紹介します。

 

対策カードNo.7《禁止令》

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できればストラクで再録されたのを使うのが望ましい

カード名を1つ宣言してこのカードを発動できる。①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、宣言されたカード名を元々のカード名とするお互いのカードに以下を適用する(この効果の適用前からフィールドに存在するカードには適用されない)。
●フィールドに出す事ができない。
●カードの発動及び効果の発動と適用ができない。
●通常召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
●攻撃及び表示形式の変更ができない。
●素材を必要とする特殊召喚のための素材にできない。

こいつを使うときの注意点はたった一つ。カード名をちゃんと覚えておくことです。

 

僕は一応サラマン使いなので、《原始生命態ニビル》対策としてこのカードを入れていました。先ほどの【トリスタドラグーン】との対戦2戦目で、ウルフにロアー、守備バグースカと最高の盤面を作れる手札の上、《禁止令》までありました。

僕はさらに先月の公認大会で、似たような最高の盤面を1ターン目で作り上げたところ、【トリックスター】相手にニビルで更地にされたことがあります。

その記憶が蘇り、僕は召喚4回目で手を止めて禁止令発動。

宣言、《原始生命態ニビル》

結果、ドラグーン立てられて負けました。

対戦後、「あの時ニビル握ってました…?」と聞くと

「無かったです」

ドラグーン宣言してたら勝ってたかもしれねえぇー!!!!

とはいえ自分も他のプレイミスがあったりしたので一概にそれだけが原因ではないのですが。

《禁止令》はドラグーンに限らず、環境のデッキを熟知してさえすれば、サイド2戦目以降相手デッキのキーカードを止められるので、下手すれば《抹殺の指名者》以上に強力なメタカードになりえます。

というわけで《禁止令》でドラグーンを止める人は

「ちょうまどう りゅうきし-どらぐーん おぶ れっどあいず」

の読みをちゃんと覚えておきましょう。

なお、アナコンダ宣言では手札からの《真紅眼融合》に対応できず、《真紅眼融合》宣言ではアナコンダ効果に対応できません。《真紅眼の黒龍》宣言でもデッキ融合は許してしまうので必ずドラグーン宣言にしましょう。

(ちなみに、《真紅眼融合》で出したモンスターは《真紅眼の黒龍》扱いになりますが、ドラグーンを宣言していればそもそもドラグーンの融合召喚自体ができないので《真紅眼融合》の発動及び効果適用ができない、という裁定を12/29に事務局に確認しました。)

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対策カードNo.8《大捕り物》

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①:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。そのモンスターは自分フィールドに存在する場合、攻撃できず、効果を発動できない。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

環境デッキのサイド常連の一角です。ドラグーンに対しては対象耐性があるため効きませんが、アナコンダ着地時にアナコンダを奪うことでデッキ真紅眼融合を阻止できます。

精神操作が1月から準制限になるので、こいつにもそのうち規制がかかるのではないかとも思いますが、アナコンダドラグーンのことを考えるとしないで欲しいですね。

 

対策カードNo.9《No.41 泥酔魔獣バグースカ》&《混沌の戦士 カオス・ソルジャー》

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これになりたい

レベル4モンスター×2
このカードのコントローラーは、自分スタンバイフェイズ毎にこのカードのX素材を1つ取り除く。取り除けない場合、このカードを破壊する。①:攻撃表示のこのカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。②:このカードがモンスターゾーンに守備表示で存在する限り、フィールドの表側表示モンスターは守備表示になり、フィールドの守備表示モンスターが発動した効果は無効化される。

ランク4を立てられるデッキなら入れ得なカードです。強制守備表示と効果無効は永続なので、立てられた後でも発動を介しませんが、レベル4を2体並べるのを止められないように先に出しておく方が牽制になるでしょう。ドラグーンは融合モンスターなので問答無用で守備になりカウンター効果も使えず、守備2500を晒します。とはいえ、永続効果は適用されるので、効果破壊でなく戦闘破壊を狙っていくことになります。パンクラを出しても 一緒に寝てしまうので、攻撃力の高いリンクで殴るのがいいでしょう。

おすすめのリンクはやはりバグースカと非同名2体で出せる《混沌の戦士 カオス・ソルジャー》でしょうか。

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「ブラマジはリンクになれないが俺はなれたぞ!」

カード名が異なるモンスター3体
①:レベル7以上のモンスターを素材としてリンク召喚したこのカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。②:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。●このカードの攻撃力は1500アップする。●このカードは次の自分ターンのバトルフェイズ中に2回攻撃できる。●フィールドのカード1枚を選んで除外する。

効果発動なしで殴って除去でき、また状況に応じて追加効果も発動できます。

対策カードNo.10《ブラック・ガーデン》&《強者の苦痛
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筆者は閃刀対策で本気で黒庭を入れたことがある―46へぇ―

①:「ブラック・ガーデン」の効果以外でモンスターが表側表示で召喚・特殊召喚される度に発動する。そのモンスターの攻撃力を半分にする。その後、そのコントローラーは、相手のフィールドに「ローズ・トークン」(植物族・闇・星2・攻/守800)1体を攻撃表示で特殊召喚する。②:フィールドの全ての植物族モンスターの攻撃力の合計と同じ攻撃力を持つ、自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。このカード及びフィールドの植物族モンスターを全て破壊する。全て破壊した場合、対象のモンスターを特殊召喚する。

 

①:相手フィールドのモンスターの攻撃力は、そのモンスターのレベル×100ダウンする。

これも禁止令と同じように先張り系になります。《強者の苦痛》適用下ではレベル8のドラグーンの打点は2200まで弱体化するので、攻守問わずパンクラで殴り倒せます。

黒庭は先述のドラグーンにボコされた日に帰りの電車の中で思いつきました。張っておけば、アナコンダからのドラグーンでこちらには攻800のトークンが3体(ドラグーン着地時にはアナコンダの誓約が働くためトークンは生成されないが攻半減は適用される)、ヴォルカ効果とダイレクト全部食らっても総ダメージ2550、手札から真紅眼融合なら総ダメ1500、返しのターンにサラマンで黒庭を剥がしてキマイラで殴れば4000以上のダメージを期待できる!!という【黒庭転生】というデッキを思いつきましたが安定しなさそうなので諦めました。サラマンに黒庭ラインいなさすぎ。

 

対策カードNo.11《浮幽さくら》

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うさぎは男説があるみたいだが、さくらに竿がついてても私は一向にかまわんッッ!!

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このカードを手札から捨てて発動できる。自分のEXデッキのカード1枚を選んでお互いに確認する。その後、相手のEXデッキを確認し、選んだカードの同名カードがある場合、その相手の同名カードを全て除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。

展開系でない、メタビ系のデッキに採用しやすいカード。

とはいえ3枚積みすると、2枚目以降が腐ることもあるので採用枚数に気を付けたいですね。余ったらシンクロ素材やハリの素材にしてしまってもいいでしょう。今度の年明け再録弾で新規絵込みで収録されるみたいですし、絵柄的にも持っておきたいですね。

ただ、このカードの為にドラグーン採用するくらいなら、助平心でドラグーンを出せるギミックを搭載してもいい気がします。そしてドラグーン狩りがドラグーン使いへ…。

対策カードNo.12《神の通告》

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①:1500LPを払って以下の効果を発動できる。
●モンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを特殊召喚する際に発動できる。その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊する。

いまや3枚積みできる神告シリーズでドラグーン対策に最も適しているのは通告でしょう。アナコンダの発動に打ってもよし、手札の《真紅眼融合》から出たドラグーンの効果にチェーンするもよし(無効にできるのは発動した効果のみで永続は無効にならないので破壊できません。どうしても通したい効果があるときやバーンを1500以内に留めたい時には有用です。1/2追記)。スペルスピード3なのでモンスターのカウンターも効きません。ドラグーン以外でも広い効果モンスターメタとして機能します。

ただし、フリーチェーン以外の罠については《トリックスター・ライトステージ》の効果で発動を封じられる危険があるので、一枚伏せて安心するのは禁物です。

(以下20/1/7追記)

対策カードNo.13《守護神官マハード》

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わがしもべ

遊戯のエースモンスターが闇落ちしたかのような性能になってしまった今、奴を救えるのは彼しかいません(過言)。そう、ブラック・マジシャンの原点《守護神官マハード》です。闇属性と戦闘する場合に打点が倍になる永続効果なので、カウンター効果2回までなら戦闘破壊に持ち込めます。

ドローした時、自身の効果で特殊召喚…と行きたいところですが、この特殊召喚発動を伴うため、ここにカウンターを打たれると普通に返り討ちに合います。一応、破壊されると場所を問わずに後続《ブラック・マジシャン》を呼び出せる効果もありますが、そのためにブラマジを採用するのは事故の危険をはらむためブラマジデッキ以外ではオススメできません。「あわよくば一枚で処理できるマストカウンター枠」としての採用が丁度いいと思います。

2体のリリースが必要なアドバンス召喚と考えるとやや重く感じますが、最近の「展開力と引き換えにEX展開を縛る・効果の発動を縛る」カテゴリなら意外と出せたりします。

マハードをドローしたときに「来いッ!我が僕、マハード!」と遊戯さんのモノマネをすることで、ドラグーン使いの対戦相手が乗ってくれれば、カウンターを打たれずに出すことも出来るような気がします。

ちなみに「ドローした時、~発動できる。」なので、「○枚ドローし、△枚捨てる。」などの、ドロー後に他の処理を挟む効果では発動タイミングを逃すので注意しましょう。9期初出のカードでタイミングを逃すって結構珍しいですよね。

劇場版の特典カードでしたが昨年の豪華再録パックに収録されたため、比較的安価に購入できるはずです。

強大な力を得過ぎたモンスターを、その始まりとなるモンスターが討つって、個人的にはなんかエモいですね。

(追記ここまで)

一度処理したくらいで安心するな!!

「やったぞ…ドラグーンを倒した…!」

様々な対策を施せば、ドラグーンを墓地送りにすること自体は意外と乗り越えられるハードルである。

だが、一度処理した程度で安心しきってはいけない。

筆者の負けパターンの一つを記しておく。

それが、相手墓地の《真紅眼の飛龍》見落としによる逆転負けである。

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前述のとおり、相手のデッキはトリックスターであったが、《レッドアイズ・インサイト》も用いて手札に積極的に《真紅眼融合》を引き入れていくタイプであった。そのインサイトの発動コストとして落としたのがワイバーンであったが、俺はこいつを「ははあ、融合素材にした黒龍をいざという時に壁にする気だな」と高を括る。

そして立てられるドラグーン。苦しみながらも、何とかドラグーンを倒して番を返すことに成功する。だが、サラマングレイトを場に残していたことが災いし、相手のアナコンダから超融合によってアースゴーレムにされてしまう。

死に物狂いで手札のガゼル効果を起動させ緊急の壁に。落とすのはサラマンの蘇生を狙える永続魔法、転生炎獣の意志。このターンをしのげればまだチャンスはある…!

だが相手はガゼル蘇生によるさらなる墓地肥やしを警戒してか殴らずに番終了。

これならまだ勝てる!と思うのも束の間、スタンバイに《センサー万別》を発動される。やめろ、それはサラマンに効く。

いやまだだ、まだ相手の場にはアースゴーレムが一体、まだ耐えられる…!

だがまだ殴ってこない、自分の墓地にはフォクシーが要るため、ガゼルをどかすとフォクシーの効果によりセンサー万別を破壊しながら蘇生されることを恐れているのだ。

これなら先に魔法罠除去札を引ければ—

「エンドフェイズ、墓地のワイバーン効果、対象ドラグーンで」

えっ!!???

そうかワイバーンお前、蘇生できるの「レッドアイズ」カテゴリだったな。

その時の自分の手札には奇しくも《墓穴の指名者》が。

伏せてさえいればワイバーン効果にチェーンで対象不在にできたのに…!

こうして2戦目も敗北を喫したのである。

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これは完全にワイバーンの効果解釈ミスによるプレミオブザイヤー2019であった。

指名者、とりあえず伏せとけ

 

以上が、デッキ構築の上でのドラグーン対策になります。

ドラグーン搭載デッキにも「弱点」はあるッ!

 

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遊戯王動画史に残る名言(城下町デュエル リリースV・HERO VS 破械エーリアン より)

と、ここまで歴代遊戯王の中でも最強クラスのカード、ドラグーンを使ったデッキへの対策を語ってきました。

とはいえ、ドラグーン及びそれらを取り巻くカードも完璧ではありません。ドラグーンを使わずに勝つなら、その間隙を突く必要があります。

筆者は実際に対戦して負けましたが、以下に感じた弱点を記しておきたいと思います。

①.意外に手札の消費は荒い

ドラグーン自体は手札消費1枚~2枚で出せますが、カウンター効果を使うには手札が1枚必要となります。それも考慮すると実質毎ターン1枚の手札消費の維持コストを払っている、と考えて差し支えないでしょう。

つまり、ドラグーンを立てている以上、相手の勝ち筋はドラグーンに頼りっぱなしになりやすいという点です。

手札補充カードも《強欲で貪欲な壺》で素材を除外してしまうとドラグーンを出せなくなりますし、《強欲で金満な壺》ではドラグーンそのものが落ちる可能性があるため採用しにくく、ドローソースよりもサーチカードを多く入れている印象でした。それもあって、インサイトワイバーンといったレッドアイズサポート寄りの構築になっていたのかもしれません。

また、そうした点から見ても手札誘発を打たれた回数も少なく、2戦を通して1回サンライトウルフにさくらを打たれた程度(致命傷)でした。

今になって考えると、ニビルとも相性が悪いような気がします。相手場のトークンを破壊して大ダメージを与えられれば強いですが、盤面にドラグーンと手札にニビル1枚となると、ニビルを捨てると大量展開を許しかねませんし、ニビルで一掃するとドラグーンもリリースされてしまい制圧力が弱まってしまいます。

「手札1枚と引き換えにカウンターをする」という性質上、手札誘発はあってもうらら増Gヴェーラーあたりであまり多くは積んでないと考えていいかもしれません。

②.事故のリスクもある。

真紅眼融合による手札・デッキ融合を狙う以上、デッキにブラック・マジシャンと真紅眼の黒龍は必須となります。そうなれば必然、素材を素引きしてしまう可能性もあります。

レッドアイズに寄せれば黒龍は複数積みしても良さそうですが、ブラマジ複数採用は事故のリスクが高まるため1枚に抑えておきたいところでしょう。

ドラグーンデッキにとって一番厳しいのが、素材が手札に来てしまうことでしょう。レベル7である以上壁にもできず、手札コストとして切ってしまうとドラグーンの融合も狙えなくなるため、残さざるを得なくなります。

(余談ですが、先日出場した大会にて、【月光】にアナコンダドラグーンを出張していたと思しきデッキの対戦を観戦していたのですが、初手に黒龍とブラマジ、真紅眼融合なしという初手現場を確認しています。その後《センサー万別》によって複数展開を封じられてドラグーンを出せないまま終わっていました。)

③.神系カウンター罠は相性が悪い

やはりアナコンダによる2000のライフコスト、ドラグーン単騎になりやすいことから盤面を崩し展開されるとライフレースで負けやすいという点からもライフコストを必要とするカードは相性が悪いように思えます。

逆にいえば、上述のキマイラなどで序盤に6000以上のダメージを与えライフを2000以下にすることで、アナコンダによる融合を封じることもできます。

 3.終わりに―Welcome to this crazy time このイカれた時代へようこそ―

最後にお話しするのが、このドラグーン周りが次回の改訂で規制されるかどうかという点です。

そもそも次回改訂の時点で新たなマスタールールに切り替わるため、大幅な制限の見直しが予想されます。

それとは無関係に、あまりにもこれからの3か月で著しい結果を残してしまった場合、規制がかかることは十二分に考えられます。

僕自身アナコンダドラグーンを組もうと思わないのは短い間しか使えないだろうと構えているからです。

とはいえ規制するとなった場合どこを封じるでしょうか。主要パーツのアナコンダ、ドラグーンは4月時点で登場から半年も経たないのでまだノータッチでしょう。

おそらくはコンボの中核を担う《真紅眼融合》《レッドアイズ・インサイト》あたりが制限・禁止までいってもおかしくないと思います。

また、KONMAI恒例のオモシロ改訂的にはトリックスターとの混合構築に目を付け、《トリックスター・キャンディナ》《トリックスター・ライトステージ》を制限に縛るといったことも考えられます。実際、原因は異なりますがTCGではライトステージは7月から制限に指定されています。

 

ここからやや余談

先日、遊戯王OCGの競合相手デュエル・マスターズにおいて、1月から「BAKUOOON・ミッツァイル」というカードが殿堂入り(=デッキに1枚しか入れられない)になると発表されたのは記憶に新しいかと思われます。

デュエマに全く疎い自分の耳にも入ってくるほど強いそのカードは、「出せば勝ち」「ミッツァイルにはミッツァイル」「ミッツァイル・マスターズ」とも揶揄されました。

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明らかに「悪いことするゼ」って顔してるよね

自分の中では必要悪的な存在としてハリファイバーと重ねていましたが、今となっては完全にドラグーンで塗り替えられてしまいました。遊戯王を楽しむプレイヤーとしても、「ドラグーン出せば勝ち」「ドラグーンにはドラグーン」「遊戯王OCGドラグーンモンスターズ」となってほしくはありません。

これからもプレイヤーみんながルールを守って楽しくデュエルできるOCGであってくれることを、僕は期待しています。

ラッシュデュエルには、正直あまり期待していませんが、アニメは見ておこうと思います。

では、長くなりましたが今回はこのあたりで。